【動画】牧場から贈られたバナナに突進! 円山動物園のアジアゾウたち=中沢滋人撮影
乳牛のふんを利用したバイオガス発電の余熱を使ったバナナ栽培に取り組む北海道新得(しんとく)町の「友夢(ゆうむ)牧場」と札幌市の円山動物園が、バナナの葉や茎をアジアゾウの餌にする取り組みを始めた。熱帯に生息するゾウにとってバナナは大好物だが、これまでまとまった量を入手するのが難しかった。飼育環境を整えて動物の暮らしを豊かにする「環境エンリッチメント」にも役立ちそうだ。
8日、円山動物園で贈呈式があった。前日に友夢牧場の温室で刈り取られた900キロのバナナの葉や茎が運び込まれた。ゾウ舎の運動場の土に穴をあけ、茎を15本ほど立てた。
ここで飼育されている4頭のアジアゾウは2018年秋にミャンマーからやってきた。オスのシーシュはバナナの茎を見るなり、突進して数本をなぎ倒して口に運んだ。メスのパールも鼻を器用に動かしながら、茎の皮をむいて中心部分から食べていた。
牧場は16年、バイオガスプラントを整備した。発電の余熱を使って農業用ハウスでメロンの水耕栽培をする傍ら、3年前からバナナの試験栽培を始めた。厳冬期でも安定的に収穫できるようになり、昨秋から一般向けに出荷する。
バナナは実をつけたあとは枯…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル